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2023.10.02

2023年度新任教員フォローアップ研修会を開催しました(9/12)

9月12日(火)、「新任教員フォローアップ研修会」を開催いたしました。本研修は新任教員(主に1~2年目)を対象に、前期の教育活動の振り返りを通して、現状の課題などを共有し、本学教員としての心構えを持ち、本学での考え方を理解した上で後期の教育に取組むことができるようにすることを目的として開催するものです。11回目となる今回の研修には、教職員22名(教員17名のうち2023年度着任6名、2022年度着任3名、2021年度着任2名、2020年度着任1名、2019年度着任1名)が参加しました。

開会にあたり、ファシリテーターである前田教育開発推進機構長より、本研修の目標(①前期の教育・研究等を振り返り、後期に向けた改善のアクションプランを立てる、②カリキュラムマネジメントの必要性を理解し、DP関与度に応じた授業設計について考える、③ネットワーキング)について説明がありました。

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  • 前田機構長

 
馬場先生

続いて、目標①に関して、馬場謙介先生(情報工学科、2022年度着任)から、「福岡工業大学での教育活動の振り返り」をテーマに話題提供が行われました。この中で、まず講義に関する振り返りの共有があり、率直な感想として「思った以上に時間と労力が必要だった」ことから、学内の関連科目(担当教員)間の連携や、数理・データサイエンス・AI 教育強化拠点コンソーシアム等のオープンソースの利用などにより教育業務の効率化と内容の高度化を図ることについて提案がありました。また、学生にとって役に立つ講義とするために、従来の座学や演習に加え、産学官連携による実践型学習や資格試験に対応した講義内容を設定する重要性についてお話がありました。


また研究指導に関する振り返りについては、率直な感想として「なかなかやる気を出してくれない」ことや、研究と勉強の違いが理解できていない学生の様子などから、卒研を意識した講義内容の設定や実践型学習の導入などにより勉強と研究のギャップを埋めることの重要性や、研究環境の整備や丁寧な指導、魅力的な研究課題の提案などにより学生のモチベーションを上げることの重要性についてお話がありました。また最後に、講義や研究指導以外の活動として、昨年度設立したデータサイエンス部の活動や、i-Tech Lab.等の枠組みを活用した実践的な課題への取組み等について紹介がありました。
 

 


 
次に意見交換が行われ、藤岡情報工学部長より、組織的連携による教育業務の効率化に関して、データサイエンス関連科目や、現在異なる教科書が使用されている数学関連科目での連携など、実現できるところから是非進めていきたいとのコメントがありました。またデータサイエンス部の活動については、4学科がデータ収集・分析からサービスまで一貫した教育を行っているという情報工学部の強みを生かし、学科を横断した取組みとして活動を展開していく方向性が示され、具体的なアイデアを提案頂けるよう依頼がありました。また、研究に興味を持たせる施策についても意見交換が行われ、前田機構長から大学院修士課程6年一貫コース検討にかかるWGにおいて、低学年からの研究室配属体験について議論が行われていることの紹介がありました。
続いて、グループワークが行われ、前期(教育・研究・その他)を振り返り、後期に向けた改善のアクションプランについて、グループ内で共有が行われました。また全体共有が行われ、アクションプランについては、授業レベルでの試験の持ち込み資料や授業進度に関する工夫点から、学部・学科レベルでの授業公開の実施、そして学力やモチベーションの差が大きいことへの対応策として全学レベルでの初年次ケアを行う体制づくりの提案まで、様々な意見が出されました。
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次に、カリキュラムマネジメントの必要性を理解し、DP関与度に応じた授業設計について考えるグループワークが行われました。このワークに関しては、事前課題として「授業設計」に関する動画視聴案内が行われた他、「担当科目に関するワークシート」の作成依頼が行われ、この科目のねらいが端的に学生に伝わるようなサブタイトや、この科目が貢献しているDP(到達目標)、それを達成するための工夫や課題点などについて予めシートに記入した上で、当日のワークに参加する形で実施されました。
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まず、前田副学長より、カリキュラムマネジメントの全体像およびカリキュラム設計・評価の理想像について説明があり、予め記入したワークシートの内容をもとにグループで共有するワークが行われました。続いて全体共有が行われ、個々の担当授業でのDP達成に向けた授業手法や授業設計の工夫点について発表があった他、教養・専門科目間の連携の重要性などについても意見が挙げられました。
 
最後に、前田機構長より研修の総括と閉会挨拶がありました。この中で、特に重要な課題として、入口での学力の多様化への対応が挙げられ、有効な取組があれば是非提案頂きたいとお話がありました。また、カリキュラムは学生のためのものであり、学生がいかにDPを達成していくかにおいて、担当授業との繋がりを考えて頂きたいとのお話がありました。また出口について、福工大は就職力で非常に高い評価を受けており、今後もこの評価をキープし続けることは本学の生き残りに関わってくるものであり、こうしたことに留意して研究と同様に教育にも注力頂き、学科を超えたコミュニケーションを取りながら、学生にとって望ましい教育は何かについて考える取組みを今後も続けて頂きたいとのお話がありました。
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