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2018.10.05

平成30年度新任教員FD研修会を開催しました(9/13)

9月13日(木)、E棟3階FDセミナー室にて、新任教員FD研修会を開催いたしました。本取組は、本学に採用後3年以内の専任教員および参加を希望する教職員を対象に、本学のFDの取組について理解を深めてもらうとともに、授業改善への意欲を高めてもらうこと、学内教員間のネットワーク作りのきっかけを得ることを目的として開催されており、今回が6回目となりました。
今回の研修会では、教職員22名(うち、新任教員10名)が参加をし、まずファカルティ・デベロッパー(FDer)である社会環境学科の藤井洋次教授より授業の事例紹介をして頂き、それを受けてグループ単位で、前期授業の振り返りや後期授業での目標を設定するというワークが行われました。
研修会ではまず、下村学長より開会挨拶があり、本研修会の開催目的についての説明の他、FDは本学の1つの柱であり大変重要な施策であること、事例紹介をされる藤井洋次教授(社会環境学科)はFDerであり、こうした先生の好事例をぜひ参考にしてよい授業をして頂きたいとのお話がありました。

続いて、藤井教授がファシリテーターとなって、授業実践例の紹介やワークを織り込んだ研修が行われました。まず自己紹介に続いて、自身が大学教育について思うことのお話があり、多くの学生にとって大学は最後の学校であり、学生がこの先社会で活躍できるようなことを教えたいと考えていること、時代の変化が激しく、10年単位の尺度で考えると知識もすぐに陳腐化する時代において大切なのは「学び続ける姿勢」を身に付けさせることであると考えていること、この姿勢があれば、持っていた知識が陳腐化しても自分で新しい知識を身に付けることができるとのお話がありました。また、授業改善について思うこととして、授業改善は面倒だという感覚があるが、一歩踏み出すと考えていたほどにデメリットは大きくなく、むしろ学生が前向きになることで、より少ない力で学生の能力を向上させられるメリットに繋がること、また自分のスタイルを変えるには勇気が必要で、心理的負担があり、自身が受けた教育を同じように学生にという考え方が見受けられるが、時代の変化に合わせ改善が必要だと感じているとのお話がありました。
  • 藤井洋次 教授

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続いて、授業を行う上で心掛けていることについてお話があり、この中で、学び続ける姿勢を身に付けさせる手法の一つとして、ワーク(AL型授業)の導入が挙げられました。具体的な事例としては「多国籍企業論」(2017年度後期、144人)の取り組み紹介があり、グループワークがスムーズに行われるよう「予習シート」を使った事前学習を課し、授業では「ワークシート」を使ってグループ内で意見交換やグループ意見の取りまとめを行っていることの紹介がありました。また、こうした答えが1つでない分野の学問において、多用な考え方や視点があることに気付き、またグループ作業の面白さや協働の効果を実感することを目的としているとの説明もありました。この他にも、「教養ゼミ」の事例紹介があり、地域と連動した課題解決型学習(PBL)を導入していること、社会が求めるものを実感することで能動的な学修姿勢の涵養をはかることを目的としているとの説明がありました。また、先行事例や問題解決の糸口は身近なところにあり、松尾学務部長やFDerの先生方に相談すること、またmyFITやFIT Moodle、FIT-AIM等の教育支援ソフトやアプリを活用すること等について提案がありました。

これに引き続き、5~6人のグループ単位で、自身の前期授業を振り返っての気づき(うまくできた点、うまくできなかった点)を付箋に書き出し、グループ内で共有するワークや、この前期の気づきを元に後期授業はどのような改善や工夫をするかを付箋に書き出し、グループ内で共有するワークが行われ、どのグループでも活発な意見交換や発表の様子が見られました。
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藤井教授よる授業の事例紹介とグループワークに続き、FD推進室より、ピア授業見学実施についての説明が行われ、くじ引きによりラーニングパートナーの組み合わせが決まりました。授業見学は、この研修での気づきが後期授業で実際に取り入れられているか、ペアで授業を相互見学し、アドバイスを行うものです。計2回実施予定で、第2回~7回授業のいずれか1回で実施後、これをフィードバックして第8回~13回のいずれかでもう1回実施予定です。

最後に、松尾学務部長(教育技術開発WG長)からお話しがあり、大学として入口から出口を、またそれへのフィードバックを考えないといけないが、今その仕組みが十分ではなく、整えていかないといけないこと、一人一人が意見を出すことが大学を変えることに繋がるとのお話がありました。また、様々なキャリアを経て本学に着任された今の新鮮なお気持ちを是非、大学運営に活かして頂くことや、教員は教育のプロであるべきであり、社会の要請や環境の変化に応じて教育を実施して頂くことへの協力が求められました。最後に、一人一人から頂いた意見は、自分自身が「仲介者」となって大学全体で共有し、本学の答えを見つけていきたいとのお話があり、閉会となりました。
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