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2021.10.04

第22回FD Café「これからの学びについて話をしよう!」を開催しました (9/16)

9月16日(木)「これからの学びについて話をしよう!」をテーマに、第22回FD CaféをE棟3階R1にて開催いたしました。

今回のFD Caféでは、授業の受講者である学生が授業をどう感じているのか、学生と教員が考える課題は何かなどについて、参加者間でのグループワークを通じて「これからの学び」をともに考えることを目的に開催され、学生11名、教員12名と職員7名の計30名が参加しました。FIT-joinによる学生アンケートの報告、松木教授による教育改革の概要および本学の取組、北﨑准教授のファシリテーションによるグループワークが行われ、本学のこれからの学びについて教職学でディスカッションが行われました。

開会にあたり、倪教務部長(全学教育開発WG長)から挨拶があり、大学にとって教育、研究や社会貢献は重要なミッションであり、その中でも教育は大学の本質的な活動であるため、有効なものにするために様々な活動に取り組んでいるとの話しがありました。また、今日の大学教育においては「学修者本位の教育」というキーワードの下、学習者の目線、視点や学生のコミットメントが重要となっており、本学の授業やFD活動でそのような視点を積極的に取り入れて改善を行っていることが紹介されました。本日のFD Caféではこれからの福工大の学びについて教職学がフラットな関係で本学の教育や参加者の知見につながるような活発な議論を進めていきたいとの話しがありました。
続いて、FIT-join代表の幸下侑矢さん(生命環境化学科4年)と辻田敬梧さん(知能機械工学科2年)から、FIT-joinが前期に実施した学生アンケートの報告を行いました。
このアンケートは学生が授業や大学生活に対して抱いている不安や改善してほしい点について調査を行い、結果を分析し、教員との意見交換の場で授業改善に向けた提案をすることを目的とし、今年度は今後の対面とオンラインのハイブリッド授業の発展に向けてアンケートを実施したことが報告されました。
実施期間は7/2~7/21で回答促進としてmyFITでのメール配信やビラ配りを行い、555件の回答が得られたこと、回答内容からは前期授業の実施形態やそれによる前期授業の理解度、対面と遠隔による意識の変化や遠隔授業におけるモチベーションを維持する方法などについて報告がありました。考察と提案として、次の3つのことが挙げられました。
 
1.対面の方が理解度も上がるが、オンデマンド型の講義では自分のペースで学習ができ時間効率をはかることができるので、基本的には授業を対面で行い、オンデマンドの講義をMicrosoft streamや資料をmyFITに載せることが授業理解度向上につながると思われる。
2.事情があって授業に出席できない時も授業内容を理解できるように学生に遠隔授業か対面授業かを選ばせてほしい。
3.対面、遠隔のどちらかというわけではなく、講義内容に対して適切な教え方を検討してほしい
意見交換では、「対面を希望している学生が学科によって異なる理由として考えられることは何か」との質問があり、「実験実習の多い学科では対面を希望している割合が多かった」ことが回答されました。また、「実習、演習、グループワークは対面、講義は遠隔と回答している学生が多いということは反転学習(授業前に動画で予習をして授業で演習やグループワークを行う)のような学び方を希望している学生が多いとのことか」との質問があり、「結果についてはもう少し調べる必要があるが、自分であれば講義の前に授業資料を確認した上で授業に臨むと理解が深まる」と回答がありました。
次に、松木教授から大学教育の現況と本学の教育改革の概要について発表がありました。Society 5.0で求められる人材と大学教育として、リテラシー、論理的思考力、規範的判断力、課題発見・解決力、未来社会の構想・設計力などがあり、それを実現するための教育として大切なのが学修者本位の教育であり、「教員が何を教えたか」から「学生が何を学び、何をできるようになったか」に転換していくこと、本学では育成すべき人材像を「実践型人材」とし、その育成に向けて様々な教育改革を行っていることが話されました。また、松木教授がアクティブラーニングを取り入れた授業事例の紹介が行われました。
続いて、北﨑准教授がファシリテーターとしてグループワークを行いました。ワークに先立ち、北﨑准教授が授業で工夫していることや独自にとったアンケートの結果が共有されました。昨年度前期はオンラインだったのでStreamなどで動画を配信したこと、今年度は反転講義を試したり、Teamsを活用したオンラインオフィスアワーを実施したりした事例が紹介されました。
グループワークでは、「これからの学び」に対してどのような心構えを持つべきか(持ってもらいたいか)をテーマとして、教職学のグループでディスカッションを行うことが説明されました。自己紹介の後、テーマについての個人ワーク、グループ内での共有を行いました。
ワークの後、全体を代表して知能機械工学科4年の江口ひなのさんがグループ内での議論を発表しました。学生の意見では、「興味関心があることを見つけていく」、「学んだことを活かしていく」、「友人と学ぶことで学びを深め、かつ協調性を身につけていく」、「わからないことを自ら学んでいく」、ことが挙げられました。先生方の意見では、「学んだことを活かせる場を見つけてほしい」、「学ぶことがどこで活かされているかを考えて、面白さを見つけてほしい」、「わかったことを人に教えることで自分の理解度を確認し、成功体験を身に付けて自信に繋げてほしい。」ことが挙げられました。グループワークを通して江口さんが特に感銘を受けた言葉として「勉強できる環境に感謝すること、自分の人生の主役になるという心構えを持ってほしい」との先生からの言葉が紹介され、これから意識して大学で学んでいきたいと発表がありました。
グループでの発表を受けて、北﨑准教授から、それぞれの視点からの気づきを学生にとっては今後の大学での学びに、教員にとっては教え方の発展につなげてほしいとのコメントがありました。

最後に、村山工学部長から、今回の議論で自身も学びを得たとして、参加者、ファシリテーターへの謝辞が述べられました。さらに、学生の意見をもっと学内に届けるため、FIT-joinの活動を学内に周知し、より多くの教職員や学生と取り組みを共有していきたいと感想が述べられました。
実施後のアンケートでは、学生からは、「学生が主体的に学ぼうとする意欲が非常に大切だと改めて感じました。なぜそうなるのかという部分までしっかりと理解し、それをその分野だけでなく他の分野にも活かすことができる能力を身につける必要があると思いました。また、間違えてもいいから自分の意見を持ち、それを相手に伝えることが重要だと思いました。」との回答や、教員からは、「グループワークでは所属学科・センターの異なる教員や学生の考えを共有したことで、新しい知見を得ることができ、大変有意義であった。」との回答がありました。

※当日の動画および配布資料はFIT Replay(学内専用)をご覧ください。
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