10月4日(火)、6日(木)、14日(金)に全学ディプロマ・ポリシー(以下、全学DP)教職員意見交換会を開催し、3日間で教員24名、職員11名の計35名が参加しました。
FD 推進機構全学教育開発WG(以下、WG)は本学の全学DP見直しの検討を始めるに際し、教職員の意見を踏まえてWGでの議論につなげることを目的に今回の意見交換会を開催しました。当日は教職員がそれぞれの立場から、本学の学生が卒業時にどのような状態(身に付けていてほしい能力や態度、どんなキャリアを選択しているか等)になっていてほしいか、そのためにどういう学びや経験(正課・正課外を問わず)を本学でしてほしいと考えているのかについて意見交換を行いました。
トピックス
2022.10.18
「全学DP教職員意見交換会」を開催しました (10/4,6,14)
10/4電子情報工学科松木教授、10/6教養力育成センター(センター長)土屋教授、10/14電子情報工学科(教務部長)倪教授が各日ファシリテーターとして、グループワークを行いました。
まず、冒頭で本学の教育理念・教育目的と人材育成像の再確認、大学における教育活動は、「どんな人材をどのように育成しよう?」という人材育成の構想があり、それに基づく教育活動が行われるということが前提となっていること、正課の科目だけではなく、正課外プログラム、学習支援体制を通じて、学生をしっかりとDPレベルまで育てていくことが必要であること、本日の意見交換から今後のDPとして望まれる要素を抽出していきたいとの説明がありました。
グループワークでは主に2つのテーマで意見交換が行われました。主な意見は以下の通りです。
テーマ1
卒業時に、学生にどうなっていてほしいと思いますか? どんなことのできる学生(能力や態度、視点や姿勢)?卒業後にどんな役割を担う人?実践型人材とは?など
- 卒業時でみると、最低限のところは、学部学科を問わず修得している(みんなが一定のレベルに到達している)ということが望ましい。
- 知識と見識を身に付け、理工系の学生としての倫理観を身に付けてほしい。
- AI・データサイエンス、基礎的な数学とその応用力(まずは必要な能力)。
- 人の意見を聞く力、物事を多面的に聞く力、客観的に見ることができる力。
- 新しいものを作り出す姿勢を発揮できる人材。
- 社会が変わった時にトレンドについていけるようになってほしい。
- 自分の10年後を語れる学生。
- 理系では教わったことを再現できることが大切。実験結果は再現できることが重要で、技術者は再現して作れることが大切。再現性をもう少し担保しても良いのではないか。
- 科学的アプローチで数量的に、論理的に、根拠を持って考えることは大切。
- 周りと連携が取れるコミュニケーション力
- 思考の言語化が上手にできる学生
- DPを考える時に卒業時にどうなっていてほしいかだけを考えるのではなく、卒業後を見据えて検討しなければいけないのではないか。
テーマ2
卒業時に望ましい姿になってもらうために、どういう学び(経験)を本学でしてほしいと考えますか?学生のために特に意識して行っている教育活動(または、各課の取組み)について共有。
- 客観的に(数字・データをもとに)記述・プレゼンできるように、基礎的な知識を自分の言葉で書けるようになってほしい。グラフ・図表を自分で作れることも大切。
- 知識スキルを活用して、実社会でこのようなことができるという理解を促すには、授業で、実験と座学を連携させて実施することも有効。
- 新たな学び方を考える時に今後AIの導入によって教育が変わることを見越して新たな教育手法を考えなければならない。従来型の教育でできたことが(文書の作成や英語のコミュニケーションなど)、これからはAIが自動的に行うかもしれない。
- 卒研で学生のモチベーション維持、効果的なチーム形成と研究の質向上のために、目標設定と定期的なフィードバックを実施している。
- 特に卒業研究の指導や実験の場面で、「失敗してもいい、そこから学びになるから」と伝えている。学生の心理としては失敗したくないと思っている。この考え方を変えていきたい。
- 学生が主体的に動き、課題解決力を身に付けられるようなPBLが必要。
3日間を通じて、教員は所属組織を超えて、また教職それぞれの立場から多様な意見が出されました。今後、これらの内容も踏まえて、WGで検討を進めていきます。