NEWS新着情報

トピックス

2022.09.20

2022年度「新任教員フォローFD研修会」を開催しました (9/6)

9月6日(火)、「新任教員フォローFD研修会」を開催いたしました。本研修は新任教員(主に1~2年目)を対象に、本学のFDの取組みについて理解を深めるとともに、授業改善への意欲を高めること、また学内教員間のネットワーク作りのきっかけを得ることを目的として開催され、今回が10回目となりました。対面形式での開催が予定されていましたが、開催当日は台風の影響で全学休業となったことからMicrosoft Teams会議を利用したオンライン形式に切り替えて実施され、教職員23名(教員16名のうち2022年度着任4名、2021年度着任2名、2020年度着任2名、2019年度着任1名、2018年度着任1名)が参加しました。
開会にあたり、FD推進室課長より参加への謝辞が述べられた後、本研修の目標を、①前期(教育・研究・その他)を振り返り、後期に向けた改善のアクションプランを立てること、②カリキュラムマネジメントの必要性および授業点検のやり方を理解すること、③ネットワーキングづくりとして、本研修を進めていきたいとの説明がありました。続いて、目標①に関し、巫 霄先生(電子情報工学科、2020年度着任)から「本学での振り返りと改善の取組み」をテーマに話題提供が行われた後、Teams会議のブレークアウトルーム機能を利用して4グループに分かれ、着任後の状況や前期授業の振り返りについて、グループ内で共有が行われました。
  • 巫先生からの話題提供

  •  

巫先生からは授業での取組み事例とその効果について紹介があり、講義科目におけるFormsによる小テストの実施(授業外学修時間を伸長、ペーパレス化や採点の簡便化)や質問回答者への評価(積極的な雰囲気作り、真面目な学生を評価)、反転授業の実施、テストのハイブリッド型での実施(コロナ対応)、段階的な理解度テスト実施(復習の習慣化)について説明がありました。また、実験科目におけるチームによるプレゼンテーションやレポート提出の設定(協働性・実行性育成)、レポートチェックシート導入、レポートの段階的作成指導、授業時間内での新入生個人面談の実施(生活面・学習面全般)、少人数指導とSA導入の他、卒業研究における共同研究や中学生、高校生を対象とした理科教育の実施を通じた研究指導の紹介がありました。また、電子情報工学科では、授業点検書を作成した後、各教員が「情報系」や「実験系」などいくつかのWGに分かれて授業点検内容について共有を行う体制がとられていることの紹介がありました。発表を受けて、WG体制や工学部で実施されている授業見学から得られるものとの違いについて質問があり、巫先生から、WGは各期に開催され、授業での取組みの効果や課題の共有を行う他、教育経験の少ない新任教員が学科内の教員からアドバイスや意見をもらう効果的な機会となっていること、また授業見学は資料の作成方法などについても参考にできる機会であることから、WGでの取組みと授業見学の取組みの両方にそれぞれの効果があり、授業改善につながっているとの話がありました。
続いて4グループに分かれ、各メンバーの「前期を振り返っての気づき」および「前期の気づきを踏まえて、後期に取り組みたいこと」についてグループ内で共有が行われた後、全体共有が行われ、授業デザインや課題採点の効率化(Formsやデジタル採点ソフトの利用)、ノートPC必携化の活用等、意見交換の内容について共有が行われました。
  • ブレイクアウト ルーム機能でグループワークを実施
  • 「Room2」グループ

  • 「Room3」グループ

休憩をはさみ、目標②に関し、倪 宝栄教務部長(FD推進機構副機構長)から、カリキュラムマネジメントに関する事前課題動画の解説や、DPと成績評価の標準化、本学の授業レベル・カリキュラムレベルのアセスメントの仕組みについて説明が行われました。続いてグループワークが行われ、テーマ1「自分の授業で伸ばしたいDPとそれを伸ばすための工夫や課題」、テーマ2「各学科・センターのカリキュラムにはどのような特徴と課題があるか、改善のためにどのような議論がなされているか、あるいはなされる必要があると思うか」について、グループ内で共有が行われました。また全体共有が行われ、各授業におけるG(主体性)・H(実行性)・I(協働性)の育成、PBL科目などグループ学習を行う授業の評価方法の課題(フリーライドの問題)、資格試験対策を組み入れた授業やカリキュラムの設計、実社会と専門知識との繋がりに関する理解の促進、大学院への進学率伸長への取組み等、意見交換の内容について共有が行われた他、カリキュラムマネジメントについて学部・学科を超えた緩やかな繋がりの中で、取組みの好事例やその効果、課題の共有を図ることができれば、より負荷をかけずに教育改善に繋げていけるのではないかとの意見が挙げられました。
  • 倪教務部長からのカリキュラムマネジメントについての説明

  • 事前課題の解説

最後に、藤井 洋次社会環境学部長(FDer)より総括と閉会挨拶があり、この中で、新任の先生方がカリキュラムマネジメントの取組みやカリキュラムにおける自身の科目の位置づけについてきちんと理解をされ、試行錯誤して教育改善に取り組まれていることを感じ、頼もしく思ったとの話がありました。また、多様な学生を迎え、カリキュラム全体としても解決しないといけない課題が多くある中で、同じ人材育成目標に向け、いろいろな分野を横断して、今日のように情報共有をすることの重要性について触れられました。最後に、新任の先生方が、今後もこの研修で得られたネットワークを活かして知見を共有し、本学の教育改善につなげて頂きたいとの期待が述べられ、閉会となりました。
前のページに戻る