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2022.03.25

ファシリテーション研修を実施しました(3/14)

3月14日(月)、E棟3階R2・R3教室にて、2022年度にクラス・サポーター(以下、CS)を担当する学部生を対象にファシリテーション研修を実施し、CS候補生52名と、CS経験者である大学院生2名、教職員5名の計59名が参加しました。本学では、大学院生および学部生が先輩学生として授業をサポートする活動として、TA(ティーチング・アシスタント)・SA(スチューデント・アシスタント)およびCSによる取組が行われてきましたが、2022年度より各取組を統合し、「学生授業サポート制度」として運用することにより、学生スタッフの育成と教育効果の最大化につなげることとしています。本研修も、オンデマンド型研修としてTA・SA候補生へも公開を予定しています。
 

 

本研修は、「①ファシリテーションについて理解し、受講生に必要なサポートについて探ることができる、②ファシリテーターとしての心構えを身に付け、TA・SA・CSとしての仕事内容について理解し、伝えることができる。③CS 経験者から学生サポーター候補者へ、学生サポート活動における学びを伝える。」の3つを目的に実施されました。研修は、宮本知加子先生(FD推進機構特任教員)の指導のもと、5~6人単位で9つの組に分かれ、グループワーク形式で進められましたが、ウォーミングアップからメインセッション(ロールプレイ、グループワーク)、全体発表、研修のまとめに至る全てのプログラムに、CS経験者である3、4年生の運営スタッフが企画・運営に主体的に携わり、当日も司会やグループワークのサポーターとして活躍しました。

 

 
  • 倪宝栄教務部長

  • 宮本知加子先生

研修では、まず倪宝栄教務部長より開会にあたっての挨拶があり、先行き不透明で正解のない複雑化した時代を迎えている中で、時代に求められる能力である主体性を養う一つの手法がALであること、本学が全学体制でALを推し進めてきた中、学生サポーターの取組の意義は大きく、今後の活躍に期待していることなどが伝えられました。また、宮本先生より、学生授業サポート制度や本学におけるALの定義、ALを実施する中でのCSの役割やCS自身の学習深化、本研修の目的について説明がありました。
 
 
  • 学生運営スタッフによる運営

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続いて、学生運営スタッフの進行によるウォーミングアップに移り、各グループでこの1年間の自身を表す漢字一文字を使った自己紹介やチームワーク作りのゲームが行われると、会場内は緊張感を残しつつ和やかで活気付いた雰囲気になりました。
 
 
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次のプログラムでは、体験を通じてCSおよび受講生それぞれの視点からファシリテーションについて考えることを目的としたロールプレイが行われました。これは実際の授業を想定し、与えられたテーマについてグループ内で意見交換(7分)を行い、その後振り返りシートの作成(3分)を行うもので、グループ内でCS役(1名)と受講生役(おしゃべりをする学生、人の意見を否定する学生、発言せず静かな学生、スマホを触る学生、普通の学生等)を分担して演じながら進められました。
 
 
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また、このロールプレイの中で、それぞれが演じた役の視点から得た気づきを踏まえ、「良いグループワークとは」についてグループで話し合い、ホワイトボードにまとめるワーク(10分)が行われました。また、全体共有として4つのグループが発表し、「お互いの意見を尊重すること」、「決められた時間の中で意見をまとめること」、「司会者やタイムキーパーなどの役割分担を決めること」、「受講生がスマホを扱わないこと」などが「良いグループワーク」に必要な項目として挙げられました。
 
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次に、「良いグループワーク」を実施するためにはCSとしてどのような行動がとれるのかについて各自が自分の考えを付箋に書き込み、グループで模造紙にまとめて行動例を整理するワーク(15分)が行われ、続いて、各グループにとっての「ファシリテーションとは何か」を言語化するワークが行われました。また、全体共有が行われ、「先生と受講生の橋渡しをし、広い視野を持って受講生に寄り添うこと」、「話し合いを円滑に進めるための起爆剤となること」、「話す力、聴く力、見つける力」、「あくまでも脇役としてきっかけ作りをすること」など、各グループで話し合った「ファシリテーションとは何か」について発表がありました。
 
 
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全体発表に続いて、グループのメンバー全員に、研修を通じて感じたそれぞれの「強み」やそう思ったエピソード、メッセージなどをフィードバックシートに書き込み、交換するワークが行われました。また、研修を振り返って自分が「CSとして伸ばしたい力」を3つ選び、その力を伸ばすために何をすればいいのか、現在の自分はその力をどれくらい持っているのかについて考え、「理想のCSチェックリスト」に照らしながらワークシートに書き込む作業が行われました。
 
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メインセッションを終え、研修のまとめとして、全体が3つのグループに分かれて円となり、一人ずつ3つの伸ばしたい力の発表が行われました。続いて、全員で大きな円を作り、代表者3人が全体の振り返りとして研修の感想を発表し、ウォーミングアップがとても楽しく取り組め、ファシリテートによってそのように人を楽しませることができる先輩に憧れること、研修でたくさんの話をしたことが楽しく、会話をすることの楽しさを人に伝えられるようになりたいと思ったこと、こんなCSになりたいという目標を持つことができる機会になったこと、ファシリテートする側として気を付けなければならないことを学ぶことができたことなど、それぞれが研修を通して感じたことが共有されました。
 
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  • 4年生とM2の運営スタッフからメッセージ

続いてこの春に卒業・修了する4年生とM2の運営スタッフ一人ひとりから、自身のCS活動を振り返り、自分自身の成長にも繋がる活動であったこと、CS活動で身に付けたファシリテートの力は、教育実習や就職活動などにも活かすことができ、色々な活動に繋がっていく活動であること、この研修で得た横の繋がりを大切にして欲しいこと、先輩CSに憧れてCSになり先輩に追いつこうと一つずつ努力を重ねてきたが、後輩にも理想を現実にできるように頑張って欲しいこと、挑戦することは大学生活全般にわたって大切なことであり、失敗した時に「運が悪かった」で終わらせず、その反省をもとに失敗をプラスに変えていって欲しいことなど、それぞれCS活動を振り返って後輩に伝えたい多くの想いが伝えられました。
最後に、宮本先生から、ウォーミングアップがこの研修を左右する雰囲気づくりに重要な役割を果たしており、授業も同様に雰囲気づくりが非常に重要であること、授業の主体は受講生、授業を運営しているのは先生であり、その中でCSとしてより学習がスムーズに進むような働きかけをするのがファシリテーションであること等の説明がありました。また、CSはメンバー同士で刺激し合える存在であり、全員でCS活動を作っていきたいこと、研修は3年生のスタッフが中心となって運営をしたが、学生でもこれだけの企画を運営できることを皆さんに見てもらい、その気づきをCS活動に活かすことで、受講生がお互いに学べるような授業づくりに繋げて欲しいことなど、今後への期待が伝えられ、4時間にわたる研修は閉会となりました。
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