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2022.03.01

2021年度情報工学部教育業績賞受賞者報告会を開催しました(2/15)

受賞者: 情報工学部 情報工学科 徐 海燕 教授
タイトル:「プラス循環を目指して~就職活動情報登録閲覧システムSugooleの開発・運用について~」
日時:2022年2月15日(水)学部教授会後
場所:E棟2F会議室3(オンライン)
参加者:35名(教員26名、職員9名)*オンライン参加含む

概要

徐 海燕先生は、「データ構造とアルゴリズム」「データベース」などのデータサイエンスの中核を成す科目を長らくご担当され、熱意を持って学生を指導されてきました。クラスサポーターを活用したアクティブラーニングの推進やMoodleを利用した自己学修の推進など、他の教員の参考となる取り組みを積極的に行ってこられ、これらの取り組みは、学生からも好意的に受け止められていることが授業アンケートなどからもうかがえます。本報告会では本学における32年間の教育および研究のご経験をお話し頂きました。

 

初めに、前田情報工学部長から2021年度教育業績賞を受賞された徐先生のご紹介があり、徐研究室の卒業研究から生まれたSugooleは本学就職課において10年以上にわたり学生の就職活動の助けとなっており、就職課担当者から、このデータベースは今でも多くの学生が利用しており、非常に役に立っているとコメントがあったと紹介されました。

 

徐教授から、1990年4月に電子工学科(現・電子情報工学科)に着任し平成9年に情報工学部が開設された時に情報工学科に移籍したこと、卒研は2001年から担当し、主な担当科目は「データベース」、「データ構造とアルゴリズム」であることが報告されました。教育の方針として、学生が勉強したことを自らシステムとして製作し世の中に役立つものを作ることで、学ぶことの楽しさをみつけていくプラスの循環を目指して教育全般を行っていますとお話しがありました。

 

 

続いて、Sugooleについて説明がありました。Sugooleとは就職試験内定報告書をベータベース化したシステムのことで、2007年度までは就職内定報告書の提出等のやり取りを紙ベースで行っていましたが、研究室で報告書をデータベース化しやり取りをWeb上で実現するシステムの開発を行ったことが報告されました。15年間で開発、拡張、管理に関わった学生が紹介され、機能拡張と利用促進を検討する中で学生も成長し、学生自身の研究にも結び付けた事例が紹介されました。

研究室の運営については、社会に役立つことを示すことで動機付けを行ったり、学生の毎回の発表について5段階評価を取り入れたり、小さなことを見逃さず一歩押したり引いたりして指導を行ってきたことが報告されました。一歩押す点としては新しい技術を取り入れ、学生の学習意欲を喚起することで上のステップへ進ませ、一歩引く点としては例えば問題を抱える学生に対しては最低限のラインは越せるように個別の対応を行ったことなどが報告されました。

 

報告会の最後には、社会に送り出した卒業生やOB・OG訪問様子の紹介と教員生活を共にした先生方への感謝の言葉が述べられ、徐教授の教育への熱い想いと学生や先生方への愛情あふれるお人柄がにじみ出るあたたかい報告会となりました。

 

報告会後の意見交換では、「卒研において、ある程度のひな型を準備するようにされていたようですが、その方が学生は取り組みやすいのでしょうか?」との質問があり、徐先生から、「苦手意識を持つのではなくまずはやってみたらできるという点を示すことで学生のやる気を喚起しています。」と回答があり、質問者からは「一から考えさせるようにしていたが、そのような方法を聞いて試してみようと思います。」と回答がありました。

また、「研究室の中でベンチャーを立ち上げたいと考えている学生はいましたか?」という質問に対しては、「そのような学生はたくさんいて、システムを作ることができれば起業も可能性が出てきます。すでに起業している卒業生もいます。ただ、個人的には卒業してすぐに起業するよりも一度就職して起業した方がいいのではとの思いもあります。」との回答がありました。

最後に前田情報工学部長から、徐先生への謝辞が述べられ、閉会となりました。

※当日の動画はこちらMicrosoft Stream(学内専用)からご覧ください。
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