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2023.02.06
2022年度情報工学部教育業績賞受賞者報告会(公開講義)を開催しました(1/18)
受賞者:情報工学部 システムマネジメント学科 小林 稔 准教授
公開講義(科目名):3年必修科目 システムマネジメントゼミナールII(シスマネPBL古賀市プロジェクト(企業の課題解決型学習))
日時:1月18日(水)2限目
場所:システムマネジメント学科多目的室(B棟8階)
参加者:37名 教員6名、職員5名、受講生17名、TA1名、協力機関8名
公開講義(科目名):3年必修科目 システムマネジメントゼミナールII(シスマネPBL古賀市プロジェクト(企業の課題解決型学習))
日時:1月18日(水)2限目
場所:システムマネジメント学科多目的室(B棟8階)
参加者:37名 教員6名、職員5名、受講生17名、TA1名、協力機関8名
概要
2022年度教育業績賞報告会としてシステムマネジメント学科の小林准教授の公開講義が行われました。公開された科目「システムマネジメントゼミナールII(シスマネPBL古賀市プロジェクト(企業の課題解決型学習))」は、3年次必修科目であり、今回公開された授業では、学生がこれまで取り組んだプロジェクトで養った学び「PBL課題設定および解決、実践的な力(協働力、プレゼンテーション力、論理的思考能力など」の最終成果報告を企業・自治体の方も招いて実施されました。
初めに、前田情報工学部長から、小林准教授は近年、コロナ禍で実現できない古賀市工場見学ツアーと、それに伴うPBL授業を主導的に運営されてきたこと、古賀市役所、企業などとの交渉においては主務を務め、コロナ禍が続く中でも学生のPBL授業・活動が続けられるように尽力されてきたことから、2022年度教育業績賞を受賞されたことが案内されました。
(1)株式会社ナダヨシ
発表テーマ:新人技術教育の効率化
新入社員の技術の取得をいかに効率的に進めるかという課題に対し、作業風景のマニュアル動画を作成。作業風景がより分かりやすくするために4つの視点で撮影。
発表テーマ:新人技術教育の効率化
新入社員の技術の取得をいかに効率的に進めるかという課題に対し、作業風景のマニュアル動画を作成。作業風景がより分かりやすくするために4つの視点で撮影。
(2)株式会社ヒサノ
発表テーマ:倉庫業における作業改善
商品の運搬、設置までの流れを分析し、各作業にかかる時間や作業要素を明確にし、分析の結果から時間短縮が可能な作業を見つけ作業効率の改善につなげたいという課題に対し、作業動画からソフトウェアを活用し分析を行った。分析の結果、作業の中の一部の工程について省くことを提案。
発表テーマ:倉庫業における作業改善
商品の運搬、設置までの流れを分析し、各作業にかかる時間や作業要素を明確にし、分析の結果から時間短縮が可能な作業を見つけ作業効率の改善につなげたいという課題に対し、作業動画からソフトウェアを活用し分析を行った。分析の結果、作業の中の一部の工程について省くことを提案。
(3)株式会社増田桐箱店
発表テーマ:指示パネルの改善による作業効率の向上
作業の指示カードを製品の上に置いて次の工程に回していたが、色が似ていてわかりにくく、説明がないため、新人がベテランに質問することで作業が滞ることから指示カードの改善が必要という課題に対し、パネルにピクトグラムを記載して色をわかりやすくした。実際に工業内で使用して頂きアンケートを回収。わかりやすく作業の効率化につながったとの回答があった。
発表テーマ:指示パネルの改善による作業効率の向上
作業の指示カードを製品の上に置いて次の工程に回していたが、色が似ていてわかりにくく、説明がないため、新人がベテランに質問することで作業が滞ることから指示カードの改善が必要という課題に対し、パネルにピクトグラムを記載して色をわかりやすくした。実際に工業内で使用して頂きアンケートを回収。わかりやすく作業の効率化につながったとの回答があった。
(4)昭和鉄工株式会社
発表テーマ:工場内最適配置
保管する鋳型が増加し、倉庫内で積み重なり、部品の入出庫にハンドリング時間が生じていることからこの時間を減らし、できるだけ入出庫しやすい配置を考えるという課題に対し、ハンドリング時間を減らすための配置について2種類の提案モデルを検証し、それぞれの利点と欠点を比較、適しているモデルを活用し効率的な配置について提案。
発表テーマ:工場内最適配置
保管する鋳型が増加し、倉庫内で積み重なり、部品の入出庫にハンドリング時間が生じていることからこの時間を減らし、できるだけ入出庫しやすい配置を考えるという課題に対し、ハンドリング時間を減らすための配置について2種類の提案モデルを検証し、それぞれの利点と欠点を比較、適しているモデルを活用し効率的な配置について提案。
企業、自治体の方々からの講評では、「課題を解決することは企業だけで取り組むのではなく、自治体と大学で一緒に検討することによって新しい発想が生まれるため、良い取り組みだと思います。」、「企業の発展のためには現状分析と効率化の観点から管理工学、オペレーションズリサーチが必要なので今後とも一緒に磨き上げていけたらと思います。」とコメントを頂きました。
最後に小林准教授から、プロジェクトに関しては学生にとっても企業様にとってもいろんな制約がある中で、お互いに協力して実施することができました。この取り組みは今年で6年目となり、取組当初は成果発表会を実施することで終わっていたが、今回はアンケートを実施するなど現場に反映させるところまでつなげていくことができました。今後はもう少し成果を出していきたいので、より深い課題解決ができるよう努めていきたいとコメントがありました。
公開授業参加者の感想および意見交換は以下の通りです。
感想および参考になった点
・外部との連携を自ら構築し、学生のPBLを実現させている点は、本当に素晴らしいと思います。
意見交換
・最初の発表の、提案が使えませんでした、は良いですね。こういう使えない提案をした体験こそ私は価値が有ると思います。
・課題の選ばせ方とか、途中の介入の仕方とか、いろいろ工夫が有るのだろうなと思いました。
・ピクトグラムの絵柄は、元々あるものなのか学生が考案したものか知りたいと思いました。もし学生が考案したなら、何故あの絵柄になったのかと思いました。
小林准教授からは、ピクトグラムについては、学生がゼロベースで考案したものや著作権フリーの素材をカスタマイズしたものなどが混在していると学生からは聞いております。乾燥の工程ではドライヤーの絵柄など、一目で理解できるデザインを色々と模索した結果なのだろう、と思いますと回答がありました。さらに、世の中には、してもよい失敗としてはいけない失敗とがあると思いますが、PBLの良いところは学生が実体験としての学びを経験できるところだと考えています。課題の設定に関しては、常々、学生目線を大切にするように学生に問いかけています。企業人であればスルーしてしまうようなところに気がつける、そして、その気付きが改善活動やイノベーションの端緒となると考えています。授業では主体性を大切にしているため、教員からの介入は最小限に留めるように心掛けていますと回答がありました。