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2026.10.30
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2026年度「教学マネジメント委員意見交換会」を開催しました(10/14)
本意見交換会は、評価・推進部会構成員(教学マネジメント委員および教学マネジメント部門員)を対象とし、学生の主体的・自律的な学びをより一層促進するため、現在検討を進めている「アクティブラーニングの再定義(FIT-AL2.0)」および「授業実施におけるAI活用ガイドライン(案)」について理解を深め、実際の授業運営の視点から意見交換を行うことを目的として開催されました。当日は、参加者から授業実践に基づく率直な意見や提案が挙げられ、今後の制度設計や運用改善につながる有意義な意見交換の場となりました。
①「アクティブラーニングの再定義(FIT-AL2.0)」について
利光和彦教育開発推進機構アドバイザーより、学生の多様化や学力層の広がり、学修者本位の教育への転換といった大学教育を取り巻く変化を踏まえ、従来のアクティブラーニングを発展させた新たな定義「FIT-AL2.0」の検討趣旨について説明がありました。FIT-AL2.0は、学生の主体的・自律的な学びを中核に据え、知識の習得に加えて汎用的能力の育成を図るとともに、成果物だけでなく学修プロセスを含めて多面的に評価することを重視するものです。
利光アドバイザーによる説明
教職員18名が参加
続いてグループ別の意見交換と全体共有が行われました。主な意見や提案は次のとおりです。
- 「能動的な学修」を通じて本学が目指す学生像、すなわち、関心を持って自ら考え、学修を振り返る「主体的な学び」の姿を明確にした上で、この議論を進める必要がある。
- KPIは手法の実施状況だけでなく、学生の思考・理解・振り返りといった学修プロセスを捉える指標とし、形式的な評価にとどめないことが重要である。また、テスト成績やレポート分布を用いる現行の教育点検に、主体的な学びやプロセス評価をどう反映させるかについても、併せて検討が必要ではないか。
- AL再定義の必要性は認識している一方、提示された内容はハードルが高いとの印象がある。現行のALの取組を生かしつつ、複数の要素を難易度別に整理し、段階的・ピラミッド型に示すことで取り組みやすくしてはどうか。
- 全科目が同じ水準を目指すのではなく、各授業で可能な要素を少しずつ取り入れる方法や、学科内で上位レベルに該当する科目を一定数設定する方法も考えられる。また、学際的な学びについても、学部横断型の大規模な取組だけでなく、学科内、授業単位、小規模な教員グループによる取組も対象にできるのではないか。
- 大人数授業、低年次授業、専門科目など、授業規模や科目特性によって実施可能な取組が異なる。
- 教員が授業へ具体的に落とし込めるよう、4つの要素に該当する授業例や評価基準・方法について具体例の提示が求められる。
- ノートの取り方や学び方が身に付いていない学生が増えており、学び方そのものを教える支援が必要である。
グループでの意見交換
グループでの意見交換
②「授業実施におけるAI活用ガイドライン(案)」について
事務局より、生成AIを学修の代替ではなく、学生の理解・発想・検証・表現を支援するツールとして位置付ける「授業実施におけるAI活用ガイドライン(案)」の基本的な考え方について説明がありました。授業や課題ごとに、AIの利用を「利用不可」「限定的に利用可」「積極的な利用を推奨」の3区分で示し、教員が到達目標や課題の目的に応じて利用の可否、範囲、条件を明確にする考え方が共有されました。
あわせて、学生には、使用したAIツールや利用目的、主なプロンプト、出力の検証・修正過程、自ら付加した内容を明示し、最終成果物に責任を持つことを求めるほか、教員には、AI利用の可否と教育上の理由、評価対象、利用時の注意事項などをあらかじめ示すことが説明されました。AIを一律に禁止または許可するのではなく、どのように活用し、検証し、学修者自身がどのような価値を加えたかを重視することで、FIT-AL2.0が掲げる自己調整学習や学修プロセス評価の実践につなげる方針が示されました。
続いてグループ別の意見交換と全体共有が行われました。主な意見や提案は次のとおりです。
- AIの利用を一律に禁止・推奨するのではなく、授業の到達目標や課題の目的、科目特性に応じて利用区分や条件を明確に示す必要がある。
- 生成AIの性能向上により、従来型のレポートだけでは学生本人の理解度を測りにくくなっている。レポート等の成果物だけで評価せず、ペーパーテスト、小テスト、口頭試問、本人による説明などを組み合わせる必要がある。
- AI利用を前提とした授業・課題・評価の再設計が必要である。実践事例やノウハウの不足が課題であり、教員が活用できる具体的な事例集、ケーススタディ、支援体制が求められる。
- 答えを得るだけの利用は学修につながらないため、どのような使い方を認め、どのような使い方を求めるのかを大学として具体的に示すべきである。また、AIは理解度に応じた説明や対話を通じて思考を深める個別最適化された学修支援ツールとして有効であり、AI倫理・AIリテラシー教育を充実させる必要がある。
- AI技術の進化に合わせて見直すことを前提としつつ、教員と学生が共通認識を持つための教員向け・学生向けのガイドを整備し、学内で共有することが求められる。
- 学修プロセスを確認する教員負担や、有料版と無料版などAIの利用環境による学生間格差などにも配慮し、現実的かつ公平に運用できる仕組みを検討する必要がある。
参加者アンケートでは、「他の教員の実践事例やAIに対する考え方を知ることができた」「ワーク形式でさまざまな意見を聞くことができた」「タイムリーで興味深いテーマだった」といった声が寄せられるなど、参加者が授業実践を踏まえた互いの知見や課題認識に触れ、今後の検討を深めるための有意義な機会となりました。