9 月17 日(水)「カリキュラムをマネジメントする~学部学科全体での『カリキュラム』の視点から~」をテーマに第39 回FD CaféをE棟2階会議室にてハイフレックス形式で開催いたしました。
今回のFD Caféは、河本 達毅氏(学校法人桐蔭学園桐蔭横浜大学 副学長/事務局長)を講師にお迎えし、教員個々の「授業科目」の視点ではなく、3つのポリシーの点検を起点に、科目間の連携性を高め、学部・学科が一体となったカリキュラム改善の進展に向けたヒントを共有することを目的に実施し、本学教職員64名(教員49名、職員15名)が参加しました。
開会にあたり、本学副学長の前田 洋教育開発推進機構長から、本研修内容についてご自身の担当科目や学科のカリキュラムに当てはめ、改善のヒントにして頂きたいとのお話がありました。続いて河本氏より、「学⽣の学びと成⻑のために」と題し、「Hot Topics in Higher Education」、「Management of Teaching and Learning」、「Student-centered University」の3つ話題についてお話がありました。
トピックス
2025.10.10
第39 回FD Café「カリキュラムをマネジメントする」を開催しました(9/17)
1つ目の話題「Hot Topics in Higher Education」では、現在、高等教育を取り巻く環境は大きく変化しており、認証評価制度の見直しや情報公表の推進、大学の規模適正化などの議論が進められていることについて説明がありました。この中で、評価制度については、これまでの大学単位などの機関別評価ではなく学位の分野に基づく学部学科単位での評価となること、学⽣が在学中にどれくらい成⻑したかを可視化し、段階的評価(ex,優良可+不可)を行ってわかりやすく公表すること、評価結果は資源配分等の国の政策に活用することなどが検討されており、教育の「質保証」のみならず「質向上」を重視する方向に進んでいることについて説明がありました。
学校法人桐蔭学園桐蔭横浜大学 河本 達毅氏
3つ目の話題「Student-centered University」では、「学習者本位」とは学生の学びと成長は大学の存立基盤であり、学生の成長に全ての視点とあらゆる資源を向けないといけないというロジックであり、国は大学設置基準の抜本的改正により様々な制度(ex.⼤学連携等推進法⼈、単位互換制度の解釈変更、教育研究実施組、基幹教員、教育課程等に係る特例等)を緩和しており、各大学は自己責任でこれらの制度を使って学生の学びと成長を実現することが求められていることについて説明がありました。また、本学の経営理念である「For all the students!!」について、是非「by all」を付け加え、教職員のみならず、本学に関わる全てのヒト・モノ・カネを使って学生を伸ばして頂きたいとのメッセージが送られた他、大学と教員は社会の未来を担う人材を育てるという目標を共有するパートナーであり、大学と学術的専門家である教員が織りなすコラボレーションこそ教学マネジメントであり、社会をより高みに向かわせるイノベーションであるとのお話がありました。
続いて質疑応答が行われ、学習者本位の時代における大学教員の研究について質問があり、教学マネジメントには専門性の発揮が必要であり、研究活動はより奨励すべきであると考えているとの回答がありました。また、試験で評価ができないような抽象的な目標の達成を証明する方法について質問があり、おそらく文科省は学生の成長の可視化の方法までは指定することはなく、ある程度各大学の裁量に委ねられると考えており、例えば学生の自己評価を取り入れたり、フィールドワークの授業などでは関わった地域の方や企業の方、一緒に学んだ学生からルーブリック評価によるレファレンスを集め、それをAIがテキストに要約してその学生に示したりするなど、大学が様々な工夫をしていく余地があるとの考えが示されました。
また実施後のアンケートでは、「カリキュラム設計において考慮すべき事項をあらためて認識した」、「今まで詳細には認識していなかった教学マネジメントの内容を理解できた」、「2年後に改正される大学評価の基準が聞けて良かった」、「今後、学科単位で評価が入る可能性があるということが分かり、(今後の授業やカリキュラムのデザインを)学科教員で精査しなければならないと感じた」、「大学としてこの方向を向く必要があると考えるのであれば、今回の講演の視聴は自由参加ではなく、全教員の必須とすべきだったと思う」などの感想を頂きました。