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2024.03.27

ファシリテーション研修を実施しました(3/22)

322日(金)、E3R3教室にて、2024年度にクラス・サポーター(以下、CS)を担当予定の学部生を対象にファシリテーション研修を実施し、CS候補生54名と、教職員3名の計57名が参加しました。本学では、大学院生および学部生が先輩学生として授業をサポートする活動として、TA(ティーチング・アシスタント)・SA(スチューデント・アシスタント)およびCSによる取組が行われてきましたが、2022年度より各取組を統合し、「学生授業サポート制度」として運用することにより、学生スタッフの育成と教育効果の最大化につなげています。本研修は、オンデマンド型研修としてTASA候補生へも公開を予定しています。
 
  • CS候補生54名が参加

  • 土屋麻衣子先生

本研修は、「① ファシリテーションについて理解すること。② 研修前より研修後に、学生サポーターとしてのマインドセットが整うこと。③ 学生サポーター候補者とCS 経験者、お互いに学び何か得ること。」の3つを目的に実施されました。研修は、土屋麻衣子先生(教養力育成センター)により、45人単位で10グループに分かれ、グループワーク形式で進められましたが、ウォーミングアップからメインセッション(ロールプレイ、グループワーク)、全体発表、研修のまとめに至る全てのプログラムに、CS経験者である23年生の運営スタッフ3名が企画・運営から携わり、当日も司会やグループワークのサポーターとして活躍しました。

はじめに、土屋先生より学生授業サポート制度やアクティブ・ラーニング(AL)について説明があり、CSの役割は受講生が積極的に授業内の学習活動に参加しながら、しっかりとした学びができるようなサポートをすることであるとのお話があった他、本研修の3つの目的について説明がありました。
次に、学生スタッフの進行によるウォーミングアップに移り、はじめにこの研修でどれくらいCSとしてのマインドセットが整えられたかを研修終了時に確認するために、予め配布されたチェックリストの「研修前」欄への記入作業が行われました。続いて、グループ内でこの1週間にあった自分にとって良かったニュースを紹介しあってメンバー同士の交流を深めたり、グループ対抗の連想ゲームでチームワークを高めるゲームが行われ、会場内は和やかで活気付いた雰囲気になりました。
  • 先輩CSが運営スタッフとして活躍

  • 研修前後でマインドセットを比較

休憩をはさみ、学生スタッフによるグループワーク①「ファシリテーションを経験しよう!」が実施さました。これは11CS役となり、実際にグループワークのファシリテート役を経験するもので、3分間グループで意見交換を行い、全員がCSを経験するというものです。参加者54名のうち、CS経験者は6名のみのため、ほとんどの参加者が初めてのCS役を経験する機会となりました。少し戸惑うCS役も見られましたが、話し合いの様子を見ながら、それぞれ自分なりにCS役としてグループワークをサポートする様子が見られました。またグループワークは「支払い方法は電子マネーか現金か?」、「授業中のスマートフォンを禁止にするべき?」、「AI を使って学校で出される課題を解決するのはあり?」など学生スタッフが事前に考えたテーマの中から、CS役が取り組みやすいと思うテーマを1つ選んで行われました。続いてグループワーク②が行われ、全員がCS役を経験したグループワーク①を振り返り、CS役をする中でうまくいったこと、うまくいかなかったことについて、また受講生の視点からCS役に話し合いを円滑に進めるためにして欲しかったことについて、各自が付箋に書き込んだ後、模造紙を使ってグループ内で共有するワークが行われました。
  • 全員がCS役にチャレンジ

  • グループでの振り返り

この振り返りの中で、うまくいったこととして「会話の導入がうまくできた」、「全員が意見を言え(るようサポートでき)た」、「話をまとめながら進行することができた」、「意見を聞いてさらに深堀り(するような意見交換となるようサポートが)できた」などが、うまくいかなかったこととして「うまく話しを振れなかった」、「話すことがなくなる時間があった」、「自分が話し過ぎた」などが、CS役にして欲しかったこととして「意見に対するリアクション」、「流れの説明」、「時間配分の調整」などが意見として挙げられました。
続いて、土屋先生から「ファシリテーションのテクニック」についてお話がありました。この中で、ファシリテーションとは、良い雰囲気をつくり、理解や話し合いを進めたり、深めたりすることであるとの説明があり、ファシリテーションに必要な4つの力「気づく力」、「聞く力」、「雰囲気を作る力」、「備える力」それぞれについてのテクニックが紹介されました。また、ファシリテーションの基本は、きちんと目で相手を見ることや、自分が話すよりも相手の話を聞くことであることから、同意を示す「あいづち」はとても有効な方法であるとのお話があり、ペアで「そうなんだ~」、「うん、うん、うん」、「へ~」、「わかる、わかる」、「スゴイね」などのあいづちを意識的にオーバーに使った話題展開の練習が行われました。
  • ファシリテーションのテクニックを学ぶ

  • グループワーク③

続いて、学生スタッフによるグループワーク③「CS活動の理解を深めよう・QA」が実施されました。これは、グループワーク①でのCS経験やグループワーク②での振り返り、そして土屋先生から説明のあった「ファシリテーションのテクニック」を踏まえ、授業中のCSについて受講生の視線から「CSがいてよかったこと」、「もっとして欲しかったこと」について考え、またCS経験者は自身のCS活動の振り返りを行うもので、各自が付箋に書き込んだ後、模造紙を使ってグループ内で共有するワークが行われました。またグループ内で、CS未経験者から経験者へ、CSの役割や実際の活動内容についての質問会(QA)が行われました。
このワークの中で、CSがいてよかったこととして「先生に聞きにくいことがCSに聞けた」、「自分では分からない新しい視点から意見をもらえた」、「話題のまとめ方に迷っていた時にフォローしてくれた」、「安心感がある」、「話しやすい環境を作ってくれた」などが、もっとして欲しかったこととして「聞きたいことがあったりするので、もう少し教室全体を歩き回って欲しい」、「先生との連携」、「雰囲気づくり」、「もっと話しかけて欲しかった」、「積極的なサポート」などが、CS経験者の振り返りとして「あくまで主役は受講生で介入しすぎない」、「頭の中でタイムマネジメントをしておいた」、「各グループのプロジェクトの進捗状況を把握しておいた」、「適度な声掛けとフィードバックを行った」、「言葉が出ず話が止まってしまったり、早口で話してしまうことがあった」、「顔と名前を覚えることができなかった」などが挙げられました。またこうした意見について、いくつかのグループから発表があり、全体での共有も行われました。また全体でCS経験者への質問会も行われ、CSとして実際に授業でどのようなことをするのかについて質問があった他、CSを担当しようと思った理由について質問があり、CS経験者である3名の学生スタッフから、自身が不安や緊張のあった1年生の時にCSの先輩に優しく声をかけてもらって憧れの気持ちを持ち、自分もそのように後輩を助けられるようになりたいと思ったこと、日常ではできないファシリテーションなどの貴重な経験ができ、この経験が今後の自分にいい影響を与えられるのではないかと思ったこと、後輩の相談役になりたいと思ったことなど、それぞれCSを担当するにあたっての思いが紹介がありました。
続いて、研修のはじめに記入したチェックリストの「研修後」の欄に記入し、研修前の自分と比べてCSとしてのマインドセットがどれくらい整ったかについて確認するワークが行われ、グループ内でチェックリストの評価の変化について共有が行われました。また、研修に参加してよかったことなど、研修全体の振り返りについて共有されました。
  • 先輩CSからのCS経験の共有

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研修の最後に、土屋先生から、学生サポーターの皆さんには一人で悩まないで安心して活動に取り組んで欲しいと思っており、不安なことや分からないことがあればいつでも、土屋先生や先輩CSに気軽に尋ねて欲しいということが伝えられました。また、人が大きく成長する要因として2つのことがあると言われており、1つは色々な人に会うことであり、初対面同士の候補生が集まるこの研修の場にいること自体がファシリテーションの力につながっていること、もう1つは色々な経験、特に失敗をすることが成長の契機となっていることについてお話がありました。そして、受講生に寄り添うCSとして今後の活躍への期待が伝えられ、閉会となりました。
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